この記事はバイクでの登攀、信貴生駒スカイラインの駐車場から額田山展望台へのハイキングの体験記になっています。(経路は各段落の地図を参照)
暗峠へバイクで挑戦(過積載)
暗峠──その名は、奈良と大阪を結ぶ国道308号の峠。標高455mにそびえ立つ。ある日、大阪の喧噪から逃れるかのように、私は50ccのバイクを借りて暗峠の頂上を目指した。
この50ccのバイクは、軽量で取り回しも容易なため、市街地や郊外での利用には十分な性能を発揮する。しかし、私の体重がその小さなエンジンには重荷となり、暗峠の険しい坂道に立ち向かうことができなくなってしまった。
後日、私は自らのスズキ・アドレスV(100cc、2ストローク)で再び挑戦した。このためだけにわざわざ神奈川から乗ってきたのだ。その時こそ、私は峠の頂上にたどり着くことができた。
峠道には、古刹や地蔵、石仏といった歴史的なモニュメントが沿道や道端に点在している。その景色を楽しむため、峠は近年ではハイキングルートとしても知られるようになった。頂上には小さな集落が広がり、現在も茶店が営業しているという。
周囲の路面は、江戸時代に郡山藩によって敷かれた石畳が広がっている。その石畳の上には、50mほど続くコンクリート舗装が施され、大神宮灯篭や古き時代の道標が一帯に立ち並んでいる。この石畳は、急坂である暗峠において、参勤交代の際に使用された籠が滑らないようにするために敷かれたものなのだ。
なお、峠の頂上は有料道路である信貴生駒スカイラインの駐車場から徒歩でもアクセスできる。片道の距離は約1300メートル。道路が厳しいため、それこそが酷道と揶揄され、一部の情熱的な愛好家たちに人気を博しているのだ。
暗峠への挑戦は、私にとって忘れられない経験となった。50ccのバイクでの失敗は、体重が理由で登り切れなかったことを教えてくれた。しかし、それは次回の成功へのステップとなり、暗峠の美しい景色と歴史を堪能することができたのだ。
コメント